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放置竹林伐採と竹資源の有効活用を通じた、地域における環境保全と地域活性化のための協働取組事業
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    竹林伐採と竹資源の有効活用を通じた、地域における環境保全と地域活性化のための協働取組事業

    NPO法人筑後川流域連携倶楽部は、「環境省平成27年度地域における草の根活動支援事業」の採択を受け、官(久留米市)・産(筑邦銀行等)・学(久留米大学)の皆様に委員に就任頂き、協議会(高良山さとやま推進市民会議)を設置・運営し、その協議内容を踏まえ、久留米市長へ提言書(平成28年5月26日手交)を提出しました。

     この提言書の内容を踏まえ、高良山の竹林伐採を通じた地域活性化活動をより深化すべく、平成27年度に引き続き環境省の事業に応募したところ、環境省(九州地方環境事務所)と請負契約を締結し、あらたに、「くるめ竹資源活用推進協議会」を設置し、環境省からの仕様書に基づき「放置竹林伐採と竹資源の有効活用を通じた、地域における環境保全と地域活性化のための協働取組事業」を行う事となりました。

     西日本を中心に管理を放棄された竹林(放置竹林)は拡大の一途であります。竹林はそのすさまじい地下茎の伸長により里山を侵食し、また、高密度で生育する竹の樹幹により、日光が遮られ、わずかな種の植物しか生育できず、種の多様性を欠く要因となっています。

     放置竹林は平野部の一般の住民の生活には直接影響を及ぼしていないため、その弊害についてあまり認識されていませんが、地震や大雨で亀裂が入れば地下茎もろとも土砂が崩落する危険性もあり、山間部の住民にとっては大きな問題です。さらに、イノシシのような大型動物が筍を求めて頻繁に出没し、安全な住環境が脅かされています。

     現代では以上のような弊害が露見されますが、かつては、竹細工/建築資材・筍収穫などを通じ、竹林を人為的(経済行為として)に管理する事により、竹林の野放図な拡散はなく、自然と経済が調和し、豊かな「里山」が構築されていました。

     「くるめ竹資源活用推進協議会」では、放置竹林・地下茎の野放図な拡散を食い止め、豊かな生物の多様性を、次世代に引き継ぐ事を念頭に、その拡散の防止には、竹林を人為的に適正管理する事の重要性について協議しております。

     本協議会では、自然と経済(人為的管理)を再構築すべく、その経済手法として、2つの方向性を考えております。観光農園を含むタケノコに係るビジネスの展開、間伐した竹のマテリアルや燃料としての活用。

     放置竹林の野放図な拡散防止に資する管理行為が持続可能なものとなるよう、共に経済的行為が加味されることが有用と考えられます。

     「筍を含む竹材の経済的活用」については、久留米大学御井学舎にて「竹林と経済の両立塾」を開講し、公開講座(全3回)と先進事例視察のバスツアーを実施しました。公開講座では、合馬のタケノコ観光農園(北九州市)の経営者の話や、八女市黒木町の竹林オーナー制度の説明、さらには、蠎膩彿産によるタケノコの買取や久留米中央卸売市場におけるタケノコの取り扱いなどについて説明がありました。また、久留米信愛短期大学の准教授によるタケノコの調理法についての講義も行われました。

     バスツアーでは、八女市内の複数の施設を視察しました。竹林オーナー制度で管理されているタケノコ農園や蠎膩彿産の水煮工場、立花バンブー蠅涼歟差場や螢丱鵐屐璽謄ノのバイオプラスティック(青竹が原料)の視察を行いました。

     「間伐した竹のマテリアル」については、今年1月28日、久留米大学御井学舎(学生会館)で開催されるシンポジウムで、バイオプラスティックの研究・実証について九州工業大学・西田教授の特別講演や、竹林の有効活用について活動を行っている複数の自治体(山口県、北九州市、薩摩川内市)や、竹繊維関連商品を販売する原正商会などによるパネルディスカッションを予定しています。

     放置竹林の問題の本質は、「人と自然の共生」にあり、適切な管理を施さねば、二次的自然(里山など)は維持できないということであり、また、人の生業や生活との関連がなければ、この共生を継続することはできません。この点は、かつて、筍収穫や竹細工・竹の建築資材活用を行っていた時代の里山の風景に思いを致せば、一目瞭然であり、この共生の濃淡が要点である事が明らかであります。

     化学製品の台頭やグローバル経済により、竹を生業として活用する場面が激減した現代においては、のような新しい切り口での取組が有用かもしれません。

     竹林の経済的利用とそのための適正管理を通じた自然保全(竹林に侵食されるエリアの保全)について、「竹林と経済の両立塾」では今後様々な切り口での取組を試行しようと考えております。(記事/山村公人)

    筑後圏域会議vol.105_06-07p

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